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やっと……

やっと、前回お伝えしましたヘタリアオーストリア・ハンガリー本を一部だけはっつけます。

また、今月30日は居椿にて 東3T13b スペースで今度は

ヘタリア コピー本を出します。
『Moon shaker』

絵:ロシア・ウクライナ・ベラルーシ本
文:スウェーデン・フィンランド本

の二本立てです。

今回も文を担当しております。
よろしければ是非ご一読ください。

では、前回のコミックシティにて出しました

『東欧デイト』の一部をご覧ください。
「貴女だけでも、生き残りなさい」
 その一言が辛かった。
「やはり、無理に一緒になったのが間違いだったんでしょう」
 我が身が消えてなくなるよりも、辛い宣告だった。
「分かってください。こうするしか他にないのですから」
 確かに互いに抱えている人々を考えての決断なのだと思う。
 流れ行く時代の流れは私たちを祝福するはずもなく、淡々と二人を引き裂いた。
 仕方ないのは分かっている。
 私だって、彼の立場だったら同じような決断を下すだろう。
 
 でも。別れたくない。
 
「好き同士であれ恋愛感情を抱いてはいけない。元々君たちはその辺にいるような人と違う。それにこの生活も長くは続けられる訳がないのだから」

「……嫌だ」
 頭をよぎるのは思い出したくなかった忌々しい悪夢と同じ予言。
 もし、あの時の戦争に勝っていれば  。
 もし、あの時の暗殺がなければ  。
 もし、もし、もし……。
 時が進むのを拒んでいるのか、頭も回らない。
 その間にも粛々と手続きが行われる。
 長い長い会議の終わり、テーブルの向こうの彼が何かを渡そうと差し出した。
「               !」
 何を言ったかはもう覚えていない。
 ただ、それを受け取ると自分が未練がましく思えた。
 顔も見たくない。
 言葉も交わしたくない。
 関わりたくもない。
 彼の持っていた物を叩き落として、逃げるように会議場から出て行った。
 いや、逃げるようにではない、逃げたのだ。
 逃げることなんてしないと思っていた私がはっきりと逃げてしまった。
 そのあとは覚えていない。
 三日三晩、それ以上に泣き続けたと思う。
 泣き止んだかと思うと、生きることも死ぬことも何をするのも嫌になってしまった。
 その間に何人もの友人が家に訪れたらしい。その中には彼もいたのだろう。しかし、誰一人として会うことはなかった。
 誰にも会いたくなかった、ましてや彼に会うことなんて全く思ってもいなかった。
 いっそそのまま消えたい。
 むしろ、全部無くなればいい。
 

 でも、でも……。




『今でも貴方を一番本気で愛しています』




         ♪
 部屋中に響くピアノの音色。
 柔らかな日が差す部屋と、ゆったりとした曲のせいかそこに観客がいればそのほとんどが寝てしまうくらいに優雅で心地いい音が奏でられている。
 彼の中では最近のお気に入り、曲がちょうど終わる。
 一息ついた後今度は楽譜をすべて閉じ、改めて鍵盤に指を置く。
 今度は先程とは対照的に激しい曲調に変わる。
 戦場の兵士を鼓舞するがごとく激しく、重く、勇ましい。そんな曲調から、一気に盛り上がる。
 すると、彼の手が急に止まった。
「ふぅ……。今日はこのくらいで良いでしょう」
 彼はゆっくりと指を止め、目の前の大きなグランドピアノから離れて部屋を出る。
「いけませんね。自分で作った曲を忘れてしまうなんて」
 ゆっくりとした歩調で自室に戻るとクローゼットを開ける。
 いくつもの服がズラリと並ぶ中から彼は迷うことなく一着のコートを選んだ。
 コートを手に取った後、クローゼットの中に掛けてある服を眺める。
 持っているものと同じ形だがそれよりも年季の入ったコートや、今では派手すぎて着れないようなものまで揃っており、奥に行くにつれて明らかにサイズの合わない子供用の物もあったが綺麗に整理されている。
「さて、そろそろ朝食にしましょうか……」
 そう呟いて、コートを羽織り玄関へと向かった。


続きは、またいつか出します。
また、万が一実際に本自体を購入される場合はご連絡ください。
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